一人旅 ~3日目④~
あらすじ…1人旅3日目。現在鳥取砂丘付近にてヒッチハイク中の深夜0時。
健気に頑張る僕に一大の車が停車したのですが…。
そんなわけで、僕の目の前に車が止まったわけですが、
僕がヒッチハイクをしていた斜線ではなく、対向車線に止まったわけです。
僕がヒッチハイクをしてる斜線ではないから普通は止まるわけはないんですよ。
なので、僕を乗せるために車が止まったと確定できないので車が止まったと喜べない。
すると、車が少しずつ僕いの方に近づいて、車の窓が開きました。
「何してるの?
今そっち側に行くからちょっと待ってて!」
と言って、僕の前に車を寄せてきました。
話しを聞くと、僕がヒッチハイクをしていたトンネルの前に止まったのはホントに偶然。
電話しようと思ってたらしく、でもトンネルに入ると圏外になるのでトンネル前に停車。
すると、トンネルの前に人影が!?
元々、お化けが出るとかで有名なトンネルらしく、お化けか?と思って少しずつ近付いていくと僕だったみたいです。
車中では会話も弾み(風俗の話しとか)、僕がお金がない貧乏旅行だと言うとコンビニでこんなものを買ってくれました。
人っていいですね。
1時間くらい西に進んでもらい降ろしてもらいました。
距離にして約50km。
鳥取から米子までの距離約100km。
それを歩いて行こうと考えてたので、半分も進んだんです。
で、また歩きながらヒッチハイク。
しかし、田舎の道でしかも深夜。
もう2時とか3時だったんですよ。
いくら親指を立てても車は止まらないし、
相変わらず辺りは真っ暗で何もないし。
左手には山。右手には海。
そんな景色を2時間くらい歩く。
ひたすら歩く。
すると、目の前にある物が見えてきました。
出た!
浪漫の道!!
もうね、何がロマンなのかとこの看板にひたすら問い詰めたかったです。
だってね、汗だくで2時間くらい真っ暗で何もない道をひたすら歩き、
ヒッチハイクは相変わらず捕まらないし。
しんどいだけ。
ロマンの欠片も何もない旅なんですよ。
「アホか、ロマンなんてどこにもないやんけ。
車止まれちゅーねん!」
なんて自暴自棄になるだけでした。
そんな感じで更に5分くらい歩いてたんですが、
するといきなり夜空に一筋の光が!
流れ星ですよ!!
ただ、全く感動なんてない。
だって疲労はピークだから。
「アホか、そんな流れ星くらいで願いなんか叶わへんわ。
車止まれちゅーねん!」
なんて余計に自暴自棄になるだけでした。
そんな感じで更に5分くらい歩いたんですが、
するといきなり次にヒッチハイクした車が止まるわけ。
「何してんの?
乗ってきな!」
もう今までの苦労がウソのよう。
ちなみにその人、今から会社に辞表を提出しに行くところ。
僕なんか乗せてる場合じゃないよね。
僕が何時間もかけて歩いた距離が一瞬。
文明の利器、車っていいなぁなんて思いながら快適に米子まで送ってもらいました。
あとから気付いたんですが、
浪漫の道を見た5分後に流れ星発見!
流れ星をみた5分後にヒッチハイク成就!!
『浪漫の道』にロマンはありました!!